
防禦山磨崖仏三尊像は、岩面を削って刻んだ磨崖薬師仏像とその脇侍菩薩像だ。
咸安郡郡北面下林里山131番地内に位置した防禦山磨崖仏三尊像は、岩面を削って彫った磨崖薬師仏像とその脇侍菩薩像だが、新羅哀莊王2年(801)に作られた新羅末期の最も著名な磨崖仏だ。
この仏像は、8世紀の理想的な写実主義傾向の仏像とは多少異なる面を見せており、巨体の仏像だが偉丈夫的な堂々とした体躯ではなく、現実的な壮大さを表している。
このような特徴は、静的で沈鬱ともいえる表情、弾力感の落ちた身体の各部、ただ丸いだけの肩、のっぺりとした胸や腹などにも現れている。
もちろん日光菩薩の強烈な印象と月光菩薩の穏やかで優雅な顔などから理想的な様式が多少うかがえるが、全体的に見ると8世紀の緊張感と活力にあふれた理想的な写実主義様式から一段階緩んだ、より活力の落ちた現実的写実主義様式に移行する変貌過程をよく示す801年の絶対連帯を持つ重要な磨崖仏像として、1963年1月21日に宝物第159号に指定された。
- 位置
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- 慶尚南道咸安郡郡北面下林里山131